2018年10月15日

供託、という手続き

みなさん、こんにちは。司法書士の土田ですわーい(嬉しい顔)

秋らしい清々しい天気が続いていて、とても気持ちがよい時期ですね晴れ


さて、今回お伝えするのは「供託」についてです。

実は先日、実際の仕事で供託手続きを久々に(数年ぶりに!)行ったのです。もっとも、この案件は特殊なケース(供託所においても、年に1件あるか無いかのケース!!)でしたのでその内容には触れず、ここでは代表的な供託制度についてお伝えします。


そもそも供託という制度はご存知ですか?

これは、供託所(=法務局の一組織)というところに金銭(=お金)や有価証券(=株券等)などを提出してその保管や管理をゆだねる一方、供託所を通じて債権者等にそれらを取得させる制度を言います。これによって、それぞれが行うべき法律行為(支払いや受領など)を行わせようというものです。


これだけではわかりにくいのでふらふら具体的な話をしましょう。


例えば、家や土地を借りている場合に、毎年、年末になると賃料を貸主の自宅に持って行っていた場合があるとします。この時、貸主が突如行方不明になったり、あるいは貸主が死亡したものの、その相続人が行方不明である場合、賃料の支払いはどうしましょうか?


「行方不明だから賃料を支払わなくてよくなった、ラッキー。」ではありません。そもそも借りている以上、賃料を支払わなければ賃料の未払い=契約の債務不履行ということで、後日現れた貸主や、貸主の相続人から契約解除を訴えられ、明け渡しを求められるといったことにもなりかねません。


こういった場合に、貸主における「賃料の受領不能」を理由に供託所に賃料の供託を行うことが出来ます。そうすることによって、賃料は契約通りの賃料が支払い続けられているということになります。ある意味、貸主の地位に供託所が一時的になるという感じでしょうか。

その後、無事に現れた貸主本人や、あるいはその相続人が、供託所に預けられている賃料を手続きにのっとって受領する、ということになります。これにより、賃料の支払いと受領が無事に行われたということになります。


供託の他の例として、従業員の給料が裁判所により差し押さえられ、全部あるいはその一部を従業員に支払えない場合に供託を利用する場合や、あるいは、選挙の際、立候補の濫用防止のために、一定の得票数に満たなかった場合や、途中で立候補を辞退した場合などに没収される「没収供託」と呼ばれる場合など、他にも多数のケースがあります。


なお、上記の供託の申請には、郵送で出来たり、あるいはインターネットを利用して申請することもできることがあります。

いずれにしても、供託自体がそれほどメジャーではないので、そういった事案が発生したら、専門家である司法書士か、あるいは法務局に手続の内容などを聞いてみることがよいかと思われますね。


今回の供託の依頼を受けるにあたり、供託というものの知識を一から再確認をしました。そのうえで、特殊な案件ということもあり、内容を更に深く勉強し、把握したうえで、供託所、税務署、日本銀行と綿密な連絡を取り合って、最終的に完了した案件でしたるんるん

次の供託案件は何年後になることでしょう…あせあせ(飛び散る汗)

posted by サムライアライアンス at 10:45| Comment(0) | 司法書士の土田

2018年07月27日

相続に関する民法が改正されました!

みなさんこんにちは、司法書士の土田ですわーい(嬉しい顔)

先日、民法の相続に関する規定が改定されました(施行は、後記のとおりまだ先ですがあせあせ(飛び散る汗))。

そのうち遺言については2.28のブログで記載してあるとおりですが、今回は相続方法の変更点について述べたいと思います。


一番の目玉は「配偶者居住権」と言われるものです。これは、相続が発生した際に、配偶者が優先的に自宅に居住し続けることが出来る制度のことで、残された財産が「自宅家」と「少量の金銭や預貯金等」の場合に特に活用が出来ると言われています。


この場合、すなわち分割する現金等の金銭が少ない場合で、相続人間で争いになった場合には、最終的には自宅を売却し、現金化したうえで、その金銭を相続人間で分配して解決を図るということが多くありました。しかしこれでは、配偶者(場合によっては高齢者である配偶者)において住み慣れた場所を追い出された挙句、新たな居住地を求めなければならないという酷な結果となっていたのですもうやだ〜(悲しい顔)


しかし、今回の改正で、(細かいことは省略しますが)一定の手続をふめば、争いの相手である子の主張にかかわらず、配偶者は、亡くなった方の名義の自宅に住み続けられるようになったのですグッド(上向き矢印)この際、建物に居住権という登記手続きを行うのですが、この際に我々司法書士の出番となりますexclamation逆に、この登記申請を行わないと居住権の権利を主張できない場合も出てきますので要注意ですexclamation×2


その他、介護における特別な寄与料というものも設けられました。これはまた、次の機会にでもご紹介しましょう。


相続において一番良いのは、相続人間で争いが起こらないことなのですが、そうも言っておられない状況の方々もいらっしゃるようです。残された相続人間で争いが起こるよりは、やはり、亡くなられる方が遺言書を残して、争い防止(争族防止)をすることがよいと思いますが、みなさんはどう思われますか?


上記の改正相続法は、今後、1年の間に施行される予定ですが、内容によってはもう1年余裕がある場合もあります。詳しいことは、今後のこのブログあるいは法務省などのHPを参考にしてみてください。


以上、司法書士の土田でしたるんるん

posted by サムライアライアンス at 18:07| Comment(0) | 司法書士の土田

2018年02月28日

遺言の新しいかたち

みなさんこんにちは、司法書士の土田です。


今月上旬に降った大雪の爪痕が残る中、224の土曜日、福井商工会議所へ研修を受けに行ってきました。

内容は、第1部が「民法(相続関係)の改正について」、第2部が「相続登記未了問題など司法書士が取り組むべき喫緊の課題」。

4時間みっちりのコースでした。

この中でも、皆さんに直接且つ身近に関係がある内容は「遺言制度に関する見直し」でしたね。


現在、遺言の中でも最も利用されていると思われるものは自筆証書(ジヒツショウショ)遺言というものです。

これは、遺言者が自分で遺言を作成するというものです。


しかしこれ、一見簡単なようで、法律的には難しい点があるのです。

全文を自書しなければならない、訂正方法が厳格、遺言者が死亡した際には裁判所での検認が必要、などなど…。詳しい説明は省きますが、これらの要件が満たされていないと、法律的に認められない危険性が高いのです。


けれども、今回の改正案ではこれらの要件が一部緩和されています。

例えば、遺言に目録を添付する時には、自書しなくてよい点。

遺言の目録については、パソコンで作成したがOKだったり、あるいは預金通帳や登記事項証明書(旧称:登記簿謄本)のコピーを添付したりでよいということです。これだと遺言の作成がグッと楽になりますよね。どこの口座のお金とか不動産とかが明確にもなりますし。


またその他にも、自筆証書遺言の保管制度というものも創設されそうです。


これまでの自筆証書遺言は、自分で作成して自分で保管、あるいは信頼できる人や金庫等に預けておくという方法が一般的でした。でもこれだと、遺言者が死亡した際に、遺言そのものが見つからなかったり、先に見つけた相続人が「自分に不利な内容だ」として隠してしまったり廃棄してしまったりという危険性がありました。


でも、今回の改正案では、この自筆証書遺言を法務局で保管し、最終的には相続人が検索できたりするといった仕組みが設けられるようです。今で言うところの公正証書遺言の仕組みのようなものでしょうか。

この仕組みを利用すると、裁判所の検認も不要となるようです。

この仕組を利用すれば、現在よりも利便性が良くなるような気もします。


これら改正案の細かいことは、まだまだこれから出てくるものと思われますが、まずは制度のあらましや、その他司法書士としての課題などを勉強した一日となりました。


法律も、税制も最近は改正が沢山あります!


我々サムライアライアンスのメンバーも、専門家でありながら一生懸命勉強しています。

何か困ったことがあればご相談くださいね。

posted by サムライアライアンス at 13:21| Comment(0) | 司法書士の土田