2018年02月14日

大雪における遅刻や休業の取り扱い

社労士の今井です。
2月初旬より昨日まで、福井県では記録的な豪雪になりました。
まずは除雪作業中や渋滞中に亡くなられた方、お怪我をされた方など
お見舞い申し上げます。

一旦、本日以降は大雪も落ち着くと思われますが
道路は通行困難な場所が多く残っておりますので引き続き警戒が必要です。

今回の大雪で企業の勤務対応も、休業や勤務開始時間の変更など様々でした。

まず、通勤において通常なら車で30分程度で来れる場所が3時間かかったり、
あるいは雪のため車が出せず徒歩で出勤したりということが多くあったと思います。

【遅刻の場合の取り扱い】
この場合の遅刻に対する取り扱いですが、原則としては就業規則によります。
電車など公共交通機関を利用している場合は、就業規則に
「遅延証明書等を提出することで遅刻扱いとしない」としているケースが多いです。

ただ、福井の場合はほとんどの方が車通勤になるため、
今回のようなケースは明確に就業規則に規定していないことが多く、
その都度各企業の判断によります。

やむを得ない事由ととらえ、2/6〜2/14までの遅刻は1時間以内であれば控除しない、
とする会社もあれば、
遠方からでも渋滞を見越して朝5時に除雪して家を出て
定時に出勤している社員もいるから、やはり遅刻した社員とは差をつけたい、という意味で
遅刻を控除する会社など、色々な対応が考えられます。


【会社を休業した場合】
会社の営業自体は可能であったが、会社側の配慮等で
全社的に休業した場合、あるいは部署ごと、個人単位であっても
“会社側から”出勤を要しないと伝えた場合は、
「使用者の責に帰すべき休業」になるため、労働基準法第26条による「休業手当」が必要になります。

休業手当は以下の計算式によります。

算定事由発生日以前3ヶ月間の賃金の総額÷その期間中の総日数×60%

仮に末締めで給与総支給が11月分215000円、12月分205000円、1月分210000円の場合、
630000円÷92日×60%=4109円 が1日の休業手当額になります。

ただ、このような計算を一人一人していくことも煩雑であり、
「特別休暇」として給与を全額支給するケースも多いと思われます。

なお、会社都合の休業であるにも関わらず、
本人の年次有給休暇を消化させることは問題となります。

年次有給休暇は「会社の所定勤務日」において使用するもののため、
会社休業日には使えません。

また、会社の所定勤務日であっても年次有給休暇は
原則として事前に各従業員に確認し、
本人の意思により取得してもらうことが必要となります。

【会社が営業不可だった場合】
大雪等の天災により営業に必要な製品の仕入や納入が出来なかったり、
会社の施設が欠損して営業が不可能であったための休業などは
「天災事変等の不可抗力」とみなされ、上記の使用者の責に帰すべき事由に当たらず、
会社は休業手当の支払義務がなくなります。

これに該当するかは様々な要因を考慮しないといけませんが、
こちらを適用させる場合は休業期間中、給与がカットされることになるため、
従業員にとっては著しく不利益になります。
もしこちらを考慮する場合は慎重な話し合いが必要になります。

他にも今回の大雪に対しては様々な労務管理上の問題が発生するかと
思われますが、災害による非常事態であると捉え
企業としては寛大な対応が求められると思います。

posted by サムライアライアンス at 10:16| Comment(0) | 社労士の今井

2017年09月12日

香港・マカオに行ってきました

社労士の今井です。
9月上旬にサムライアライアンスの5人で
香港、マカオに研修に行ってきました!

”旅行”じゃなく”研修”です。ここ大事です(笑)

マカオといえばカジノで有名ですが、マカオのカジノの売上は既にラスベガスの7倍を超えているようです。
大きなホテルはどこもカジノでにぎわってますが、
今流行ってるのは圧倒的に「バカラ」で、
ブラックジャックなど日本人に馴染みのあるゲームの台は少なかったです。

KIMG0162 (002).JPG


マカオは近代的なビルも多いですが、歴史的建造物もたくさん残ってます。
後ろは世界遺産の聖ポール天主堂跡です。

マカオ&香港_170912_0007.jpg

こちらは香港のPMQビルの看板です。
KIMG0202 (002).JPG
ここはかつて警察宿舎だった場所ですが、
現在は若手デザイナー、クリエイターの
情報発信スポットとして生まれ変わっています。
いわゆるチャレンジショップの集合体のようなもので、
ユニークなお店が多く楽しめる場所でした。

あと、一応社労士らしい話も少し・・・
下の画像は香港の最低賃金について書いてある看板です。
KIMG0201 (002).JPG

香港の最低賃金は今年5月から
34.5香港ドル(約483円、1香港ドル=約14円)で
2年前から約6.2%引上げています。

2年で6.2%というとかなり大幅な引き上げのように思いますが、
今の日本もそれと同レベルの水準で引き上げがされています。

福井県でも、一昨年732円→昨年754円→今年778円(10月より)で、
2年間で約6%も引き上がっています。

日本ではつい7〜8年くらい前までは
年間で1〜3円程度しか上がらない年もあったので、
ここ数年の20円超の引き上げは中小企業にとっては
大きな影響を与えるものとなってきました。

日本と香港との大きな違いは賃金引上げ幅に
経済上昇が追いついてない点でしょうか。

香港、マカオともとにかく国の経済発展の勢いを感じる研修でした!

posted by サムライアライアンス at 10:11| Comment(0) | 社労士の今井

2017年06月19日

長時間残業対策

こんにちは、社労士の今井です!
先日、リコージャパン福井支社様主催の働き方改革セミナーで
「長時間残業対策」の講演をさせて頂きました。

DSCN1875s.jpg

一昔前は「残業代」を適正に支払うことが残業問題の争点でしたが
現在はそもそも「残業」をさせないための方策について政府でも企業でも注目が集まっています。

残業削減の成功例として「朝型勤務の奨励」を行った伊藤忠商事が有名ですが、
同社では以下のような対策が功を奏し、制度導入3年後に15%の残業削減に
成功しつつ、2016年3月期には純利益で三菱商事を抜いて初の商社トップになっています。

(出典:厚生労働省「働き方・休み方ポータルサイト」より)
★深夜勤務(22:00-5:00)の「禁止」、20:00-22:00勤務の「原則禁止」。但し、やむを得ず20:00以降勤務が必要な場合は事前申請の上、認める。
★早朝勤務時間(5:00-8:00)は、インセンティブとして、深夜勤務と同様の割増し賃金(時間管理対象者:150%/時間管理対象外:25%)を支給する。
★7:50以前始業の場合、5:00-8:00の割増率を8:00-9:00にも適用。
★健康管理の観点から8:00前始業社員に対し、軽食を支給する。

また、副次的効果として夜の残業が減ったため電気代が約7%削減されています。
早朝勤務によって通勤ラッシュの混雑を避けることが出来たり、
また人間の脳は起きてから13時間しか集中力が持たないとも言われていることからも
大変効率的な働き方といえます。

人手不足で優秀な人材の確保が困難な現代において、
一人一人の働き方を見直し労働生産性を上げることが企業にとって急務となっています。
posted by サムライアライアンス at 09:21| Comment(0) | 社労士の今井